「ボゼ」と「なまはげ」
2007-09-22


今、縄文人について調べている。そこで思い出したのが昔、トカラ列島の中之島に行ったとき、そこの民族資料館で見た「ボゼ」。もちろん人形でだが。(その風体は足にシュロの皮をあて、ビロウの葉を身にまとい、赤土で赤く塗られた面を被っている。)「ボゼ」はもともと中之島ではなく悪石島にだけ伝わる風習。それは盆踊りが終わった後に、太鼓の合図で仮面神の「ボゼ」が現れ、男性器をかたどった、赤土のついたマラ棒で人々を追いかけたり、つついたりで清める。
 また鹿児島の下甑島には「トシドン」といって、鬼のような長い鼻のお面にカヤやワラのミノや黒いマントをまとった「トシドン」が大晦日に小さい子供のいる家々に現れ、「良い子にしてたかー」や「歌を歌え」など脅したり命令したりして、従う子供にはお餅をご褒美にあげる。
 それに似た行事が秋田県に残っている。それが「なまはげ」である。男鹿市と三種町、潟上町で大晦日に行われる。鬼の面、ケラミノ、ハバキを身につけ、大きな出刃包丁や鉈をもって「泣ぐ子はいねがー」といって家々を練り歩く。
 さらにこれに似たような行事が、秋田県能代の「ナゴメハギ」や山形県遊佐町の「アマハゲ」。さらに岩手県大船渡市三陸町の「スネカ」や宮古市や山田町の「ナゴミ」、岩泉町や田野畑村の「ナモミ」などがある。
 これらの行事に関連性があるのか推理してみたが、どうもトカラと甑島と東北はそれぞれ起源が違うように思える。東北は天狗伝説同様どうも漂流した外国人が起源のような気がするし、甑島は完全に外国人でしかもハロウィンの風習のような気がする。悪石島だけが遠くポリネシアあたりから舟でやってきた神のような気がする。
 ここで一つのキーワードが得られた。「いつの時か不明ではあるが悪石島に南の国の住人が舟でたどり着いた。」
[雑事]

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