中国でコスプレブーム
2007-11-13


日本ではコスプレが若者文化の一端として認知されてきているがまだまだメジャーとはいえない。ところが中国ではアニメ(日本動漫)が大ブームでそのコスプレ大会は国家が支援する事業の一環として認知されているという。その背景はアニメの出版や放送などの商業価値、およびそれの持つ宣伝効果が重要視されている面もあるが実態はそれだけではないようだ。
 筑波大学名誉教授の遠藤誉氏が2001年に中学3年生における日中間の意識調査を行なっているが、それによると日本の中学生の中国に対する関心は「ある」23%、「どちらかと言えばある」36%で中国側は「ある」44%、「どちらかと言えばある」41%で中国から日本への関心が高いのが判った。またその関心の内容として日本側は「食文化」25%、「歴史」24%で中国側は「アニメーション」46%、「科学技術」26%であった。
 この中学生は今や大学世代となっている。中国は大学への進学は日本以上に難関であるため高校ではコスプレにはまる時間が無く大学に入って時間に余裕のできた世代がコスプレにはまっていったものと考えられている。 中国の子供にとって日本動漫は教訓的なものではなくその表現、色がすばらしいという形式的なものだけでもなく、そこに登場する多彩な人物に自分の感情を移入することで精神的な拠りどころとしているようだ。それを実体化させるという意味においてコスプレは必然的なものだったのかも知れない。
 中国当局にとって、アニメやコスプレは日本文化として受け入れるには抵抗あるものの現実に蔓延しているために禁止するよりは制御して行こうと政策を変更したものと思われる。
[新聞テレビ記事]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット