2008-08-31
ハナムグリが死んでいた。(ハナムグリはコガネムシ、カナブンの仲間)
わたしは庭の片隅でゴーヤを栽培しているが時々水をやる程度で自生に近い状態だ。
それがひとつ実をつけ、長さ5センチメートルくらいに大きくなった。
まだまだ育つだろうと楽しみにしていたがある日突然、黄色に変色している。
「あれっ、枯れたのかな、それとも病気かな」と残念に思った。
2、3日経つと今度は縦にはじけて中からなにやら赤いものがのぞいている。
「あ〜ぁ、とうとう腐ってしまった」。
次の日、その裂け目の中に頭をつっこみ動かない昆虫がいる。それがハナムグリだった。
「何をこのんで苦い汁を求めたのだろう、それが死の原因ではないだろうか」と勝手に彼の間抜けさを気の毒がっていた。
ある日、テレビが「完熟ゴーヤの種まわりの赤い皮膜は甘い」と報じる。
甘い汁を吸って息絶えた彼は、案外しあわせだったのかもしれない。 胸のつかえが少し消えた。
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